医院名:医療法人社団侑思会 自由が丘消化器・内視鏡クリニック 
住所:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2丁目9−6 Luz自由が丘5階 
電話番号:03-6421-2852

大腸内視鏡(大腸カメラ)

無痛の大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

自由が丘消化器・内視鏡クリニックでは、静脈麻酔による年間7,000件の胃と大腸の無痛内視鏡検査を行っています。大腸ポリープを発見した場合には、患者様の同意の上でポリープ切除術(日帰り手術)を行っています。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)とは

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの全大腸(一部小腸)を調べる検査のことです。カメラを通して医師がリアルタイムで大腸の中を観察できるため、どの場所にどのような異常が生じているかを正確に把握することできます。また大腸内腔の観察だけではなく、疑わしい病変を生体検査(生検)して病理検査を行ったり、大腸ポリープをその場で切除することもできます(日帰り手術)。
大腸内視鏡検査は、胃の内視鏡検査とは異なり、時に一番奥の盲腸までカメラを到達させることが難しいことがあります。大腸の長さや屈曲には個人差がある上、手術後や強い炎症がおきた後には癒着で腸が他の臓器に固定されてしまうことがあるためです。そのため医師の経験や技量により患者様の苦痛の度合いに大きな違いがでてしまいます。
自由が丘消化器・内視鏡クリニックでは、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・評議員の資格を持つ臨床経験の豊富な医師が、最新で最上位のオリンパス社製の内視鏡システムと鎮静剤・鎮痛剤、炭酸ガスなどを併用して、丁寧でありながら迅速かつ正確に、患者様の負担を可能な限り軽減した無痛検査を行っておりますので、安心してお受け頂けます。

定期的な大腸内視鏡検査(大腸カメラ)で大腸がんの予防を

大腸がんは、日本人のがん罹患数で総計(男女計)1位(2019年)、死亡数で総計(男女計)2位(2020年)と報告されている最も主要な癌のひとつです。大腸がんは、早期に発見できれば内視鏡による治療で治療することができますし、前がん病変である良性の腺腫の状態で切除すればがんの予防にもなります。しかし、腺腫や早期がんは自覚症状がほとんどないため、積極的に検査を受けなければ気がつかれることがありません。そのため気がついた時にはかなり進行してしまっている例が多くなっています。

腺腫や大腸がんを早期のうちに発見し治療できるのは大腸内視鏡検査(大腸カメラ)だけです。検査中に発見された腺腫や早期癌は、その場で切除する日帰り手術を行うことができます。腺腫のうちに切除しておけば、その病変が将来的にがん化することを予防できます。

40歳を過ぎたら、大腸内視鏡検査を受けましょう

厚生労働省は、最近20年間で大腸がんによる死亡数が1.5倍に増加したことを公表しました。
しかし、大腸がんは早期のうちに診断・治療がなされれば、100%近くの方ががんで死亡することなく助かりますし、定期的な内視鏡検査により予防ができます。そのため大腸内視鏡検査は、大腸がんが増加しだす年齢に到達する前の、30~40才の間に一度は受けておくことが望ましいとされています。

便潜血検査と大腸内視鏡検査について

便潜血検査は2日間の便を採取し、血液の混入の有無を検査するもので、非常に簡便で安価な検査でありながら、大腸がんの早期発見に有効とされています。
しかし便潜血検査の精度は必ずしも高くなく、確実なものではありません。たとえば早期がんの50%、進行がんの20-30%は便潜血検査が陽性とならず、見逃されてしまうとされています。当院でも、直前の便潜血検査で陰性とされた方の中に、大腸がんが発見された例を何例も経験しています。

そのため便潜血検査で異常なしと指摘された方でも、腹部の症状や排便異常がある方は大腸内視鏡検査が推奨されていますし、たとえ症状がなくても40歳を目安に一度は受けておくことをおすすめしています。

大腸内視鏡検査でわかる疾患

大腸カメラ検査は、たった1日で検査、診断、治療、予防までが可能な非常に有用な検査であると共に、初期の大腸がんを確実に見つけることが可能な、唯一の検査です。
大腸の疾患は、どれも似たような症状があり、また症状が激しいから重篤な疾患であるかといえば、必ずしもそうではありません。そのため、どのような疾患による症状なのかについては、大腸内視鏡(大腸カメラ)検査で実際に大腸の粘膜を観察することが必要になってきます。
大腸カメラ検査で診断ができる疾患には、大腸ポリープや大腸がんといった腫瘍の他に、クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患、虚血性大腸炎、感染性大腸炎、大腸憩室症などがあります。

増加傾向にある大腸がん

大腸がんは、近年発症率や死亡率が増加し続けています。大腸がんの発症には加齢、飲酒、喫煙、食の欧米化、運動不足といった生活習慣が大きく関わっているとされており、ほとんどは良性の大腸ポリープから発生します。そのため、良性のポリープの時点で切除することが大腸がんの予防になります。大腸ポリープや早期の大腸がんは内視鏡による切除で治療が完了しますが、大腸がんはかなり進行しないと自覚症状が現れにくいため、早期発見のためには症状のない段階で定期的な内視鏡検査を受けることが必要です。当院では、楽に、そして気軽に大腸内視鏡検査を受けて頂けるようにすることで定期的に検査を受ける方を増やし、地域の方の大腸がんの発症率や死亡率を下げることに貢献したいと考えています。不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

<大腸がん>

症状からみる検査のタイミング

  • 排便時に出血がある方
  • 検診(健診)で便潜血反応が陽性となった方
  • 貧血を指摘された方
  • 急激な体重減少がある方
  • おなかの調子が悪い方(腹痛、腹部膨満感など)
  • 便通異常がある方(便秘、残便感、下痢、便が細い)
  • 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある方
  • 血縁者に大腸がんの患者さんがいる方
  • 40歳以上の方で大腸内視鏡検査を受けたことがない方

これらに該当する方は、大腸に何らかの疾患を抱えていたり、大腸がんや大腸ポリープを持っている可能性があるため、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることが推奨されます。特に、血便が出ている方や、便潜血検査で陽性反応が出た方は注意が必要です。近年では若年層での大腸がん発症例が増加しており、当院でも20~30代の大腸がんの方を多く経験しています。ご不安がある方はお気軽にご相談ください。

当院の大腸内視鏡検査の特徴

特徴1 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・評議員による高精度な大腸内視鏡検査

当院では年間7,000件の内視鏡検査を施行しております。当院での内視鏡検査はすべて、がん専門病院、ハイボリュームセンターに勤務している、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・評議員の資格を有する医師が担当しており、安全で高精度な検査をお受け頂けます。迅速かつ患者様のお体に負担のない検査で、正確な診断や治療をいたします。

院長の大腸内視鏡検査の経験症例数は約30,000件で、盲腸までの平均到達時間は2分20秒(中央値は1分台)となっています。当院では20~50代の方や、健康意識の高い検診リピーターの方の割合が高くなっていますが、治療が必要なポリープが発見される方は検査全体の60%前後にいらっしゃいます。

特徴2 最新・最上位モデル内視鏡システム『EVIS X1』を導入

世界的に評価の高いオリンパス社製の最新・最上位内視鏡システム『EVIS X1 CV-1500』を導入しています。構造色彩強調機能(TXI:Texture and Color Enhancement Imaging)・狭帯域光観察(NBI:Narrow Band Imaging)などの最新機能が搭載されており、従来よりも病変の発見や診断の精度が高くなりました。
病変の発見・診断・治療の質や検査効率の向上を目指した技術を搭載することで、がんなどの消化器疾患の早期発見をおこない、早期診断・低侵襲に治療をめざすことができ、患者様の負担を最大限に抑えることが可能となります。

大型4K対応モニター  OEV321UH

内視鏡の映像を観察するためのモニターは4K対応、新A.I.M.E.を搭載した高解像度の内視鏡用モニターです。高度な画像技術を活かして正確な診断や治療を行うためには、モニターの精度も重要な要素になります。当院では最新の4Kモニターを導入し、小さな病変も見逃すことなく、正確な診断や治療ができるよう体制を整えております。また、拡大観察をしても細部までクリアに確認できる上、映り込みや反射がないので、角度や位置の制約がなく、短時間に緻密な観察が可能ですので、患者様への負担も軽減できます。

NBI併用拡大内視鏡による診断

当院の大腸カメラ検査では、拡大内視鏡を標準装備しています。これにNBIモードによる病変の表面の血管模様や構造の観察を組み合わせることで、より精度が高い診断をすることが可能となり、病変の診断と治療方針をその場で決定することができるようになることで、患者様への負担軽減につながります。

がんは、増殖するために毛細血管を周囲に作ったり集めたりして、自分自身へ栄養を引き込もうとします。NBIは、そのような微小な血管を検知するための観察装置で、通常観察では発見するのが難しい初期の病変でも、NBIを使用することにより、病変の軽微な変化をとらえることができるようになるため、「がん」または「前がん病変」をごく早いうちに検知・発見することが可能になります。
NBIはこれまで、扁平上皮領域(咽頭や食道)のがんの早期発見に有用であり、その点が特に注目されてきましたが、近年は装置の改善がなされ、通常観察において明度の向上が得られたことから、胃、大腸病変の早期発見にも有用であることが報告されています。
加えて、病変を80~100倍程度に拡大して微小構造や微小血管を観察することで、腫瘍か非腫瘍かの鑑別に役立ち、より正確な質的診断や治療を行うことができるようになります。

特徴3 鎮静剤を使用した無痛の大腸内視鏡(大腸カメラ)検査

軸保持短縮法による挿入

直腸から盲腸までの最短経路を、内視鏡の軸に一致させるようにしながら、大腸のヒダを折りたたんで腸管を短縮し内視鏡を挿入する、軸保持法を採用しています。大腸は大きく曲がっている長い臓器で、形状は個人差があります。また、強いねじれや癒着のあるケースも少なくありません。従来は、検査時に空気を入れて腸を膨らませながらスコープを押し込んでいく方法が主流でしたが、内視鏡を押し込んでいくことで大腸の粘膜が引き伸ばされ、鎮痛剤を使用しても痛みが生じてしまっていました。当院では軸保持短縮法により、大腸を伸ばして痛みが生じることがないように丁寧にスコープを挿入していきます。

鎮痛剤や鎮静剤を使用した無痛検査

当院では、楽に苦痛なく検査を受けていただくため静脈麻酔を使用した大腸内視鏡検査を行っています。患者さんひとりひとりにあった、鎮静剤・鎮痛剤(静脈麻酔)の種類や量を選択することにより、眠ったような状態でほぼ無痛の状態で検査・治療をお受けいただくことができます。患者様の身体が緊張して余計な力が入らないことで、スコープの操作をスムーズにすることができ、じっくりと観察することができるという利点があるので、短時間で精密な検査が可能になります。

特徴4 検査中に大腸ポリープの切除が可能

切除することが推奨されている大腸ポリープには、前がん病変である腺腫と、既にがん化している大腸がんの2種類があり、特に前がん病変の腺腫を切除することは、将来の大腸がん予防になります。当院では大腸内視鏡(大腸カメラ)検査中に発見した大腸ポリープをその場で切除する日帰り手術を行っています。入院の必要がなくその日のうちにご帰宅できます。既往症のため血をサラサラにする薬を内服されている患者様の場合、お薬の調節が必要となることがあるため、通院中の担当医と相談が必要な場合がありますが、当院の医師は抗血栓薬の取り扱いに慣れていますので、お気軽にご相談ください。

特徴5 お腹の張りを抑えた大腸内視鏡検査

特徴2、お腹の張りを抑えた大腸内視鏡大腸の中を観察する際には、小さなポリープなどの微細な病変を見逃さないように、ガスを送気して膨らませ、全てのひだをのばしていく必要があります。以前には、ガスとして空気が使われていましたが、空気は腸内での吸収速度が非常に遅いため、検査後も長い時間残留してしまい、腹の張りが続く原因となっていました。当院の大腸内視鏡(大腸カメラ)検査では空気の代わりに、空気の200倍も吸収スピードが早い炭酸ガス(CO2ガス)を採用しており、検査後の張りを感じることはほとんどありません。大腸から吸収された炭酸ガスは、すみやかに肺から息として体外に排出されるため安全性が高く、安心してお受け頂けます。

特徴6 胃と大腸内視鏡の同日検査が可能

当院では、1日で胃内視鏡(胃カメラ)と大腸内視鏡(大腸カメラ)を同時に行うことが可能です。2日にわけて検査を行うと時間と費用が余計に発生してしまうため、スケジュールが忙しい方にはご負担が少なくおすすめです。前日からの食事や服薬の制限など、検査の準備も1度で終わらせることができるため、お体の負担を減らすこともできます。

特徴7 早朝の大腸内視鏡検査に対応

当院では、日中になかなか時間が取れず通院できない方を対象に、早朝の大腸内視鏡(大腸カメラ)検査を行っております。一般的に大腸内視鏡検査は、午前中に検査用の腸管洗浄液を服用し、お昼頃から検査という流れになるため、1日の大半を検査に費やす必要があります。当院では、前日あるいは検査日の早朝から検査用の腸管洗浄液を内服して頂くことで、朝9時以降からの検査を行うことができます。検査時間は30分程度で、その後リカバリースペースで回復を待ってから検査結果の説明を行います。滞在時間は会計の待ち時間も含めて2時間程度です。

特徴8 感染症に配慮した安心で衛生的な検査

当院では、処置具を全て超音波洗浄機とオートクレーブによりしっかり滅菌しています。日本消化器内視鏡学会・技師会が定めたガイドラインに沿った消毒衛生管理をしておりますので、安心してお受け頂けます。また、必要に応じてディスポーザブル製品(1回切りの使い捨て)を使用しております。

特徴9 自由が丘駅正面口ロータリーから徒歩1分

自由が丘駅から徒歩2分で、通院に便利な好立地当院は、自由が丘駅の正面口ロータリーから徒歩1分にあり、非常に交通アクセスが良好です。

大腸ポリープ切除(日帰り手術)

大腸ポリープは日帰り切除が可能

大腸ポリープには将来癌化する可能性の高いものと、癌化の危険性が非常に低く経過観察が許容されるものとがあります。当院では大腸内視鏡の検査中にポリープを発見した場合、形状や特徴などを観察して、切除適応かどうかをその場で診断し、必要に応じて治療をしていきます。切除したポリープは回収をして病理検査に提出し、病理医によって最終的な確定診断がなされます。検査中に前がん病変である大腸ポリープを切除できるため、将来の大腸がん予防にもつながりますし、検査と治療が1度ででき日帰りでの切除が可能です。ただし、サイズが大きい場合や、ポリープの数が多い場合などでは、入院による切除手術が必要になることがありますので、専門の医療機関をご紹介する場合もあります。

大腸ポリープと癌化

大腸ポリープは、便潜血検査では発見することが難しい上に自覚症状がないため、確実に発見できるのは大腸内視鏡(大腸カメラ)検査だけです。大腸がんのほとんどが、大腸ポリープが放置されてがん化したものですが、大腸ポリープ自体ははじめは良性で発生することが多く、それが放置され大きくなってくると癌化するリスクが上昇してきます。10mm以上で1/4程度、20mm以上で1/2が癌化していくとされています。

大腸ポリープができやすい原因

大腸の腺腫性ポリープの危険因子には、年齢(50才以上)、大腸がんの家族歴が重視されています。

親兄弟が大腸内視鏡(大腸カメラ)を受けて、大腸ポリープがあると言われた方は、早めに検査を受けて頂いたほうがよく、特に大腸ポリープが多発している方が多い家系や、大腸がんの方が多い家系の場合には、家族性腫瘍の可能性があるため、注意が必要です。

その他の危険因子には、赤身肉(特にウィンナーなどの保存・加工肉の過剰摂取)、高カロリーな食事習慣、肥満(運動不足)、過量のアルコール、喫煙などが報告されています。

大腸ポリープの切除方法

内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)

内視鏡の先からスネアという金属のワイヤーを出してポリープを切除する方法です。高周波電流を用いて病変を周囲粘膜ごと焼き切る場合と、電流を流さずに切り取るコールドポリペクトミーとがあります。小さなポリープではスネアではなく専用の鉗子によって切除する場合もあります。 高周波電流を流すポリペクトミーは、切除時の出血はほとんどありませんが、粘膜の下の深い層にまで通電による熱損傷が及ぶことがあり、時に出血や穿孔のような合併症が生じることがありますが、コールドポリペクトミーは後出血の頻度は1/3、穿孔はほぼおきないとされており、より安全な治療とされています。

コールドポリペクトミーの適応は、大きさ10mm未満の小さな腫瘍性ポリープで、10mm以上のポリープになると、病変が遺残する危険性が高くなるため、高周波電流を使用しての切除を検討します。ただし10mm未満であっても、病変の性状によってはコールドポリペクトミーの適応にならないものもありますし、逆に10mm以上の病変であっても、異形に乏しいと推定される鋸歯状病変に対しては分割切除を実施している施設もあります。心臓ペースメーカーを使用中の方や血液サラサラにする抗血栓薬を内服されている方にも適応できる利点があります。

内視鏡的粘膜切除術

スネアをかけられない平坦なポリープなどの場合に用いられます。内視鏡の先端から専用の注射針を出して、ポリープ粘膜の下に生理食塩水などの局注液を注入し、持ち上がって膨隆した粘膜にスネアをかけて高周波電流で切除します。

ポリープの大きさや数・形状によって検査中に切除できないことがあり、その場合には連携する専門の医療機関をご紹介しています。

大腸ポリープ切除後の注意点について

検査後は、食事制限や下剤などにより脱水の状態になっているため、しっかり水分をとるようにしてください。またポリープの切除後は、1%未満ですが出血や腸管に穴が開く遅発性穿孔を起こす合併症が生じる可能性があるため、帰宅後に下血や継続する腹痛が生じた場合には、当院または当院の提携医療機関に速やかにご連絡してください。以下の注意点を守ることで、合併症のリスクは低減できますが、安静にしていても合併症はおこりえます。ポリープの大きさや数などにより、医師が伝える注意を要する期間は1~7日間となります。

  • 飲酒や刺激物は控えてください。
  • 当日からシャワーは可能ですが、長湯やサウナは控えてください。
  • 激しい運動や、強くいきんだり重い荷物を持つなどして強い腹圧をかけないようにしてください。
  • 上記注意が必要な間は、旅行や出張などの長距離移動が制限されます。
  • 抗血栓薬・抗血小板薬を休薬していた方の服薬再開時期については、医師の指示に従ってください。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の流れ

大腸内視鏡検査は腸内を内視鏡で直接観察する検査ですので、下剤により腸の中をきれいにする必要があります。
検査時間は通常10~15分程度ですが、腸の長さや状態により個人差があります。
ポリープ切除をする場合は、ポリープの数や大きさにより、上記検査時間よりも15~30分程度長くかかる場合もあります。大腸内視鏡検査の流れは次の通りです。

Step1検査のご予約

検査予約大腸内視鏡検査(大腸カメラ)をご希望の場合は、基本的に事前に外来を受診して頂きます。

その際に、検査に適した全身状態かどうかを確認し、排便状況をお伺いした上で、事前の食事制限や下剤の種類・飲み方をご説明します。                               

また検査で大腸ポリープが発見された際の処置(大腸ポリープ切除術)などについても詳しくご説明し、ご予定に合わせて検査日の予約を設定させて頂きます。Webの予約サイトから大腸内視鏡検査の仮予約をされた方は、予約日の1週間前までにご来院頂く必要がありますので、仮予約と同時に大腸カメラの検査前事前外来をご予約下さい(期間内に事前外来をご受診頂けなかった場合には、仮予約が自動的にキャンセルになってしまいます)。2~3年以内に当院で大腸内視鏡(大腸カメラ)をお受けになったことがある方で、遠方の方については、お電話のみの予約でもご検討が可能ですのでご相談ください。

また検査前には、服用中のお薬を確認させて頂く必要がありますので、お薬手帳をお持ちの方はご持参ください。
血液をサラサラにする薬(抗血小板薬、抗凝固薬)を内服されている方は、休薬が可能であれば、必要に応じて検査数日前より服用を中止して頂くことがあります。血が止まりにい状態で手術をすると出血が起こり、血が止まらない可能性があるためです。

Step2検査の前日

検査前日食事は、消化が良く大腸に残りにくい食事を摂取して頂きます。消化の悪い食物繊維の多いものや肉類などは極力避けて、薬味や具のない白粥、素うどんなどが好ましいです。夕食は21時までにお済ませください。
夕食後から就寝前にかけては、必要に応じて粒(もしくは液体)の下剤を内服して頂きます。
水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。水分はできるだけ多く摂るようにしてください。
検査に備えて早めに就寝しましょう。

 

食べてもいいもの

白米、素うどん、豆腐、食パン、白身魚、具の無いスープなど

食べない方がいいもの

玄米、海藻類(わかめ、こんぶなど)、野菜類、果物(小さな種のあるキウイフルーツやイチゴなど)、きのこ類、こんにゃく、豆類、ゴマ、アルコール飲料、牛乳やヨーグルト、果汁入りのジュースなど

Step3検査の当日(ご来院まで)

検査当日

朝から大腸内視鏡(大腸カメラ)検査終了までは絶食です。常用している薬は、検査予約時の指示通りに服用してください。高血圧の薬や不整脈の薬などの重要な薬は、基本的に服用を継続して頂きます。糖尿病の方は、検査当日の朝の薬は服用しないでください。インシュリンも当日から控えて頂きます。血糖の測定機器や飴・シュガーをお持ちであればご持参ください。お水、透明なお茶、スポーツドリンクは摂取可能です。脱水にならないよう十分補給してください。

ご自宅で、洗浄液を1~2L飲んで頂きます。8~10回の排便により、便の性状が透明で黄色の水様になれば検査に適した状態となります。洗浄液を飲みきってしばらくすると便意が落ち着いてきますので、それからご来院ください。

  • 指定された時間までに来院し、診察券・同意書を提出し、受付をしてください。

Step4ご来院から検査まで

来院されたら、問診を行ったり、排便の状態や性状の確認をします。便が完全に透明でカスが状態になっていれば、更衣室でお渡しした検査着と検査用パンツに着替えていただきます(貴金属類は持参せずに来院してください)。便の状態により洗浄液の追加内服や、浣腸の処置が必要となる場合があります。

その後検査室にお入りいただき、大腸内視鏡(大腸カメラ)検査を開始します。ストレッチャーに横になり点滴をしながら鎮静剤と鎮痛剤を注射し、リラックスした状態で検査を行います。検査時間は内容により異なりますが、10~20分程度です。

Step5検査後

検査後検査終了後はストレッチャーベッドに横になっていただいたまま、リカバリールームで30分~1時間程度休んで頂きます。回復後、医師より画像をお見せしながらの検査結果の説明がありますが、採取した生検組織や切除した大腸ポリープについては、顕微鏡の検査(病理検査)を行うため、病理検査の結果がでるまでには2週間程度かかりますので、後日改めて結果を説明します。
当日はご自身で自動車、二輪車、自転車などの運転はできません。ご家族に送迎していただくか、公共の交通機関をご利用ください。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の下剤

大腸内視鏡(カメラ)検査では、検査前日の食事制限と、検査当日に朝から腸管洗浄液(下剤)を服用して、透明な便になるまで排便していただき、腸内をきれいにしておく必要があります。
当院では、大腸カメラ検査の腸管洗浄液を以下の4種類採用しており、どのような下剤が適しているかは、患者さんの状態により相談して決めています。

服用量 洗浄力
モビプレップ 梅味 1.0~1.5L
マグコロールP スポーツドリンク風味 1.8L △~〇
ピコプレップ オレンジ 300ml
ニフレック 塩味 2L

モビプレップ

日本で半分以上のシェアがあり、最も利用されている腸管洗浄液で、腸内の洗浄効果が非常に高いのが特徴です。服用前に水を入れて溶解し作成していただく必要があります。梅ジュースのような味で、体内の水分を利用して腸内容積を増大させるため、ニフレックより服用量が少なくて済みます。ただし、体内の水分を利用するために脱水が起こりやすくなるので、モビプレップの服用量の半分の水分を摂取することが必要です(モビプレップ1.5L+水分750ml)。排便がきれいになるまでに服用する薬液量は平均1.5Lですが、状況によっては1Lできれいになることもあります。水(またはお茶)は、洗浄液の内服中にも「口直し」として飲むことができます。(写真は販売会社ホームページより許可をえて引用)

マグコロールP

スポーツドリンクによく似た味で比較的飲みやすく、1.8Lを90分かけて服用します。マグコロールだけを飲み続けていただくため、モビプレップよりも飲み方がわかりやすくなっていますが、洗浄力がやや弱いため、便秘気味の方には適さないことがあります。またマグネシウムを多く含むため、腎機能が悪い方は服用できません。服用前に水を入れて溶解し作成していただく必要があります。(写真は販売会社ホームページより許可をえて引用)

ピコプレップ

2016年に販売が開始された比較的新しい腸管洗浄剤です。ピコプレップの最大の長所は服用量の少なさ(150ml×2回)とオレンジ風味による飲みやすさです。検査の前日の夜と当日の2回に分けて計300mlを服用します。前日はピコプレップを150mlの後、透明な飲み物(水以外:スポーツドリンクやソフトドリンクなど)を2~3時間かけて1250ml以上飲む必要があります。他の腸管洗浄剤に比べて洗浄力が弱いため、検査食や下剤を数日前から併用することが必要となる場合があります。検査前日の夜にも服用するため睡眠時間帯に1-2回便意がやってくることがあります。過去に他の大腸内視鏡の前処置で苦しい体験(服用量が多すぎて飲めない、味が受け付けないなど)をした患者さんに使用します。(写真は販売会社ホームページより許可をえて引用)

ニフレック

モビプレップが販売される以前には、市場占有率が最も高かった腸管洗浄剤です。服用前に水を入れて2Lの製剤を作成する必要があります。等張液のニフレックは、高張液のモビプレップのように体内の水分は利用せずに、大量の服用量(2L)により腸内を洗い流すイメージです。基本的にニフレックだけを飲み続けて、腸内の便を排泄させるため、シンプルで飲み方が理解しやすいことが好まれますが、味は薄い塩味で、洗浄効果はモビプレップにはやや劣り、内服量も多めになりますが、比較的高い洗浄効果がありますニフレックは飲んでも体内にはほぼ吸収されないため、電解質への影響がほとんどなく、ご高齢の方や、腎臓の機能が低下している方にも安心して使用できます。(写真は販売会社ホームページより許可をえて引用)

大腸内視鏡(大腸カメラ)の検査費用

1割負担 3割負担
初診(感染症採血含む) 約700円 約2000円
大腸内視鏡(大腸カメラ)検査のみ 約2,500円 約7,500円
大腸内視鏡検査+組織検査 約3,000~5,000円 10,000~16,000円
大腸内視鏡検査+ポリープ切除 約7,000~10,000円 約20,000~30,000円
保険診療の診療報酬の定めに従って請求するため、全国一律の負担額となります。
※組織検査やポリープ切除は、部位の数により費用が変わります。
※ポリープ切除では短期滞在手術等基本料1が別に加算されます。
※別途初診料や鎮静剤などのお薬代が追加されます。
※ご加入になっている生命保険や医療保険によっては、大腸ポリープ切除(日帰り手術)に関して保険給付金の対象となることがありますので、ご加入の保険会社に直接お問い合わせください。
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