医院名:自由が丘消化器・内視鏡クリニック 
住所:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2丁目9−6 Luz自由が丘5階 
電話番号:03-6421-2852

医療情報

2020.02.12

食道潰瘍⑤(胃内視鏡/胃カメラ)

胃腸疾患には全身疾患に伴うものがあります。

以下は全身性強皮症(Systemic sclerosis:SSc)に伴う逆流性食道炎です。全身性強皮症(Systemic sclerosis:SSc)は、皮膚や内臓が硬くなる変化を特徴とした膠原病です。SScでは、食道の筋層が障害されることによる蠕動障害がおこるため、高頻度に逆流性食道炎を合併します。

SScに合併したGERDは薬物療法を行っても難治性のことがありますが、内視鏡所見と症状が必ずしも一致しない症例もあると報告されています。

以下は、SScに合併したGERDです。自覚症状はありませんが、胃食道接合部のびらん・発赤が顕著です。

2020.02.01

薬剤性潰瘍①(胃内視鏡/胃カメラ)

ピロリ菌と、NSAIDs(ステロイド構造以外の解熱・鎮痛薬)は、消化性潰瘍の2大成因です。

よく知られたNSAIDsには、アスピリン、ロキソニン、ボルタレンなどがありますが、様々な診療科で使用され、一部市販もされています。

ピロリ菌の感染がなく、かつNSAIDsの服用のない方の潰瘍リスクを1(オッズ比)とすると、ピロリ菌感染者は18、NSAIDsの内服されている方は19、両方の方は61になります。

また、NSAIDsを1週間から6か月程度内服した方の内視鏡所見では、胃潰瘍が15%、十二指腸潰瘍が5%に認められたとの報告もあります。

痛み止めを連用している方の、心窩部(みぞおち)付近の痛みでは、NSAIDsによる胃腸障害を考慮する必要があります。

NSAIDs潰瘍は、胃幽門前庭部(胃の出口付近)に好発し、多発する傾向があるとされています。

写真は、ピロリ陽性でロキソニンの連用された方に生じた潰瘍です。

胃幽門前庭部に多発する潰瘍・びらんが認められます。

 

 

2019.12.09

除菌後胃癌⑦(胃内視鏡/胃カメラ)

ピロリ菌の除菌後数年以内に発見された胃癌のほとんどは、実は除菌前から既に発生しており、除菌治療によっておこされた胃内環境の変化によって修飾されたものであるという考え方が優勢です。これまで報告された除菌後胃がんの特性としては、肉眼的にサイズが小さく発赤調の表面陥凹型病変が多いことが挙げられています。
しかし、除菌後に発見される胃癌の中には、比較的急速に浸潤し、内視鏡的に治療困難な段階で発見される場合もあるため、定期的な内視鏡検査が欠かせません。

写真の症例は、除菌後の方に認められた胃炎類似様胃癌です。



2019.12.02

除菌後胃癌⑥(胃内視鏡/胃カメラ)

除菌後胃癌(ピロリ菌を除菌した後に生じる胃癌)は比較的新しい概念で、一部は内視鏡による診断が非常に難しいとされています。
除菌後胃癌が発見しづらいのは、胃癌の表面に正常の粘膜に近い低異型度の上皮(epithelium with low grade atypia: ELA)が発生し、それにより胃癌そのものの視認性が低下したり、さらに胃癌と周囲の正常粘膜との境目が不明瞭となるためです。
ELAはこれまで成因が不明でしたが、最近、胃癌が後天的に形態変化している可能性を示唆した報告がなされています。

以下の症例は、院長が発見した除菌後胃癌の一例です。

2019.11.26

除菌後胃癌⑤(胃内視鏡/胃カメラ)

ピロリ菌を除菌された方のなかには、除菌をすればもう胃癌にはならないと考えておられる方がいますが、メタ解析では、除菌治療をしても胃癌の抑制効果は約40~50%程度しかないと試算されており、除菌時の萎縮性胃炎(ピロリ菌によって生じた胃炎)の程度によっても差異が生じます。
そして、萎縮性変化が高度に進み化生性胃炎という状態が生じれば、除菌による抑制効果が極めて乏しくなるとされています(point of no return)。

除菌後に生じる、除菌後胃癌の一部は、正常粘膜と区別し難い「胃炎様胃癌」の形をとるものがあり、診断が難しい場合があります。

写真は、院長が発見した除菌後の胃炎様胃癌の症例です。




2019.10.28

GIST②(胃内視鏡/胃カメラ)

写真は、当院で経験された比較的まれな十二指腸GISTです。
十二指腸の潰瘍性病変は、他に悪性リンパ腫や、癌が鑑別されます。
この症例では他に転移がなく外科切除が行われました。

2019.10.23

GIST①(胃内視鏡/胃カメラ)

胃や腸の壁の中(粘膜の下)にできる腫瘍(粘膜下腫瘍)を粘膜下腫瘍といい、それらには良性の脂肪種・平滑筋腫や、悪性の平滑筋肉腫などがありますが、GIST(Gastrointestinal Stromal Tumor)も粘膜下腫瘍の一種です。GISTの発症率は年間に10万人に対して2人程度と比較的まれで、発生部位は胃が最も多く、小腸(十二指腸含む)や大腸は少ないとされています。発症に性差はありませんが、中高年に好発します。

GIST特有の症状というものはなく、多くは内視鏡検査などで偶然に発見されるため、覚知が遅れることがあります。
粘膜下にできるものではありますが、大きくなって消化管壁の内側に潰瘍を形成して出血をすることがあり、吐下血をきたしたり、それに伴う貧血などが生じることがあります。

診断は病理検査が重要で、内視鏡検査の際に細胞を採取(病理検査)し、免疫組織染色でKIT陽性あるいはDOG1陽性であればGISTと診断されます。
GISTと診断された場合、CT、MRIなどの画像診断をして転移の有無などを確認し、原則的に手術治療がすすめられますが、転移がある場合には先に化学療法が行われ、治療効果が得られてから外科切除となる場合もあります。

2019.10.15

鳥肌胃炎②(胃内視鏡/胃カメラ)

鳥肌胃炎は、未分化型胃がん(スキルス胃がんなどの悪性度が高いがん)のリスクが高いとされ、注意を要する胃炎です。
胃がんの発生リスクを低下させるためには、ピロリの除菌治療が必要ですが、
除菌後数年たってから、未分化型胃がんが発生する例もあります。

写真は、当院で経験された、鳥肌胃炎で除菌してから数年経過した後に、胃の体部に発生した未分化型早期胃がんです。
(鳥肌胃炎の診断と除菌治療は、他院でされています)
鳥肌粘膜自体は除菌で平定化していますが、体中部に早期胃がんを認めました。

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院長 岡田 和久

2019.10.08

鳥肌胃炎①(胃内視鏡/胃カメラ)

鳥肌胃炎とは、特に胃の胃角部から前庭部(胃の出口付近)にかけて、
ほぼ均一な小顆粒状の隆起が密集して観察されるような胃炎を言います。

以前は小児のピロリ菌感染特有の胃炎と考えられていましたが、若年成人にも観察されます。

病理学的な本体は、リンパ濾胞の増生で、ピロリ菌に対する炎症反応の結果とされています。

写真は、当院で経験された若年者の鳥肌胃炎です。

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院長 岡田 和久

2019.10.04

好酸球性食道炎➁(胃内視鏡/胃カメラ)

好酸球性食道炎の治療には、主にPPIなどの制酸薬が用いられ、これだけで改善する場合があります。

しかし、改善が得られない方については、気管支喘息の方が使用する吸入ステロイド薬を嚥下していただく治療をします。

また、治療後に症状がよくなっても、治療を中止してしばらくすると症状、所見が再燃する場合があります。

写真は、当院での自験例です。
治療前(上)と、治療後(下)です。この症例ではPPIのみで症状、所見が顕著に改善しています。
(顆粒状の変化や、縦・横に走行する溝が、下の写真において、ごく微細な所見を残して概ね消失しています)

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院長 岡田 和久

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