医院名:医療法人社団侑思会 自由が丘消化器・内視鏡クリニック 
住所:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2丁目9−6 Luz自由が丘5階 
電話番号:03-6421-2852

医療情報

2022.05.29

静脈硬化性腸炎①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

静脈硬化性腸炎・腸間膜静脈硬化症(mesenteric phlebosclerosis)は、大腸周囲の静脈に石灰化が生じるためにおこる 血流を鬱滞によって慢性的な虚血性変化をきたし、腸管壁の浮腫、線維化、石灰化、腸管狭窄を起こす疾患です。遺伝的な要因の他、サンシシを含有する漢方薬の長期服用が原因とされています。内視鏡所見では、右側結腸の粘膜の色調変化(暗紫色、青銅色)、浮腫、血管透見消失、半月襞の腫大、びらん、潰瘍、狭小化などが言われており、周囲の大腸・腸間膜静脈に沿った線状・点状の石灰化が確認されると本症と診断されます。

以下はサンシシを含む漢方を長期間服用している方の所見です。深部の上行結腸に、他部位の正常粘膜と比較して色調変化が認められます。

(上の写真:上行結腸、 下の写真:S状結腸)

2022.05.22

鳥肌胃炎③早期胃がん⑫(胃内視鏡/胃カメラ)

写真の症例は、鳥肌胃炎で除菌してから数年後に発生した胃の未分化型早期胃がんです。

癌発見時には鳥肌粘膜はやや平定化していました。
このような癌は比較的若い層の20代-40代にもみられ、除菌後も定期的な経過観察が必要です。

 

2022.05.15

大腸粘膜下腫瘍(大腸内視鏡/大腸カメラ)

大腸の粘膜下腫瘍のうち顆粒細胞腫は比較的稀な疾患です。

頻度は少ないものの悪性化の報告例があるため、念のため切除を念頭におく必要があります。

内視鏡所見では黄白色調の外観を呈することが多いため、神経内分泌腫瘍との鑑別が難しく、診断には免疫染色含めた病理組織学的所見が重要で、S-100蛋白陽性、neuron-specific enolase (NSE)陽性であることから診断されます。

以下は当院で経験された直腸GCTの一例です。

大腸における顆粒細胞腫は横行結腸を含めた右側結腸に3/4が発生するとされていますが、本症例のような直腸での発生は少ないとされています。

なお、直腸にはNETや顆粒細胞腫の他に、以下のような良性の平滑筋腫なども発生します。

無症状の平滑筋腫は経過観察が可能です。

 

2022.05.08

HNPHG①(胃内視鏡/胃カメラ)

胃に感染する細菌はピロリ菌が有名ですが、ピロリ菌以外にヘリコバクター・ハイルマニなど胃に感染する細菌があり、それらによる胃炎はHHLO(Helicobacter heilmannii-like organism)関連胃炎、あるいはNHPHG(non-Non-Helicobacter pylori-Helicobacter gastritis)と呼ばれています。ヘリコバクター・ハイルマニは人畜共通感染症で、感染者は犬や猫の飼育歴がある方に多いとされています。内視鏡的には、鳥肌胃炎または胃の前庭部から胃角部にかけての腺境界領域にまだらな模様、霜降り所見を認めることが多いとされ、当院の経験例でも両所見のいずれかが発見のきっかけとなっています。

NHPHGの問題点は、H. pylori 感染胃炎よりも MALT リンパ腫との関連性が強い可能性が報告されていることですが、NHPHGと併存するMALT リンパ腫においては、NHPHの除菌により寛解導入に至ったとする報告例がみられます。

以下は当院で経験されたHNPHGの一例です。犬の飼育歴がありました。

2022.05.01

胃アニサキス症③(胃内視鏡/胃カメラ)

アニサキス症については以下もご参考ください。

胃アニサキス症②(胃内視鏡/胃カメラ)

アニサキスは日常よく経験されますが、1隻ではなく、複数匹の感染が確認される例も半数程度あります。

症状緩和には、刺入している頭部を周囲の胃粘膜ごと摘出することが必要になりますが、摘出後もしばらくは症状が続きます。

この症例では胃内に10隻以上が認められました。

2022.04.24

胃悪性リンパ腫③(胃内視鏡/胃カメラ)

MALTについては以下もご参照ください。

胃悪性リンパ腫➁(胃内視鏡/胃カメラ)

以下も当院で経験された胃MALTリンパ腫の一例です。胃MALTリンパ腫では、ピロリ菌感染の有無によらず除菌治療が検討され、無効例には放射線治療などが行われます

2022.04.17

好酸球性胃腸炎①(胃内視鏡/胃カメラ)

好酸球性胃腸炎(EGE)は胃、小腸、大腸などに好酸球による炎症がおきる病態をいいます。

何らかの原因で好酸球というアレルギーに関与する白血球が消化管に多く集まって消化管粘膜を刺激し、腹痛、嘔吐、下痢などを引き起こします。特に食後に強い心窩部痛がでやすく、痛みは制酸薬でも改善に乏しい場合があります。

腹部CTで病変部に顕著な浮腫性変化を認めることがありますが、漿膜面(粘膜の反対側)での変化が強く粘膜面における変化が乏しい場合には、内視鏡で異常所見を認めないことがあり診断が難しいケースがあります。

また、好酸球性胃腸炎とよく似た概念で、食道に所見がでる好酸球性食道炎(EOE)がありますが、病態や治療がやや異なり、つかえ感や胸やけなどの症状を呈します。

以下は当院で経験されたEGEの一例です。腹部症状があり、胃全体にびらんと一部に不整形の褪色粘膜が散見され、顕微鏡所見における強い好酸球数の増加と、末梢血中の好酸球増加から、診断基準よりEGEと診断しています。

EGEの胃における内視鏡所見は非特異的であるとされていますが、文献的には斑状/マスクメロン様の褪色所見を呈する場合があると報告されています。

 

 

 

2022.04.10

ラズベリー型胃癌⑥(胃内視鏡/胃カメラ)

以下も当院で経験された、2mmの胃の腺窩上皮型腫瘍で、癌相当(group5)となった病変です。

この症例では直前のバリウム検査では異常なしとされていました。

一般にピロリが陰性の方にできるポリープのほとんどは良性で、癌化のリスクが乏しく処置不要で経過観察となりますが、このようなタイプの胃癌は、内視鏡検査によって色調変化や特有の形態・外観から診断することが必要となるため、バリウムでは質的診断が難しいと思われます。

なおラズベリー型胃癌の悪性度については議論があり、一般的には低悪性度であると考えられています。

 

 

 

 

 

2022.04.03

十二指腸乳頭腺腫②(胃内視鏡/胃カメラ)

十二指腸腫瘍のうち、胆汁や膵液が分泌される乳頭部分に腫瘍が発生する頻度は比較的少ないのですが、その乳頭部に発生する腫瘍のほとんどは、癌またはその前段階の腺腫で、早期の段階ではほとんどが無症状です。

膵・胆道癌の中では乳頭部癌の予後はもっとも良好であるとされていますが、進行癌になってしまうと手術をしても5年生存率は50%程度で深刻です。一方で早期癌の5生存率は95%以上と良好ですが、腫瘍が粘膜面に露出していない非露出型というタイプについては発見が難しく診断が遅れることもあります。

以下は当院で経験された十二指腸乳頭腺腫の一例です。

 

2022.03.27

早期胃癌⑩(胃内視鏡/胃カメラ)

ピロリ菌の除菌後は、胃がんが発生しないと誤解されている方がおられますが、その後の累積発がん率は除菌しなかった場合と比べて統計的に1/3程度に抑えられはしてもゼロになることはありません。そのため定期的な経過観察が必要となります。

また除菌後胃癌は一般的に平坦・陥凹型が多く、色調変化に乏しいため視認が難しいとされています。

以下の病変は当院で経験された3-4mm大の除菌後胃癌です。除菌後の定期検査で発見されました。

このような病変は通常観察では認識が難しく、色素散布や画像強調などの操作により視認しやすくなります。

 

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