医院名:医療法人社団侑思会 自由が丘消化器・内視鏡クリニック 
住所:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2丁目9−6 Luz自由が丘5階 
電話番号:03-6421-2852

医療情報

2020.01.20

神経内分泌腫瘍(NET/NEC)①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

神経内分泌腫瘍(NET)は、神経内分泌細胞(ホルモンなどを分泌する機能をもった細胞)に由来する腫瘍をいいます。
通常の大腸腺腫や大腸がんは粘膜上皮から発生し、神経内分泌腫瘍とは発生のもととなる細胞の由来が異なります。
消化管の神経内分泌腫瘍は直腸に最も多く発生し、次いで胃、十二指腸、小腸の順に多く見られます。
直腸のNETは、そのほとんどが全身症状のない非機能性腫瘍であり、無症状のうちに内視鏡検査で偶然に発見されることが多いのですが、
全身に転移をきたすくらい進行すると、カルチノイド症候群とよばれる、腹痛、顔のほてり、喘息様の発作、右心不全などの症状を伴うことがあります。
内視鏡では、黄白色調の粘膜下腫瘍の形態をとりますが、進行して増大すると、形がいびつになってきたり、中央にくぼみや潰瘍をきたすようになります。
10mm以下で発見されれば内視鏡で切除し、病理検査において転移の可能性が低いと判断されれば治癒切除となりますが、
転移をきたしている可能性が高いと判断されれば、追加で外科手術が必要となります。

下記の症例は当院で経験された4mm大の直腸NET(G1)です。
内視鏡治療で治癒が得られています。

2020.01.11

虚血性腸炎①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

虚血性大腸炎は、腸を栄養する血管の血流が悪くなり生じる大腸の炎症をいいます。
原因はよくわかっていませんが、蠕動異常などの機能異常に加えて、
何らかの要因で動脈の血管攣縮が起こったり、動脈硬化により血管内腔が狭くなったりすることで、
腸の循環血流が阻害され粘膜、粘膜下層、筋層などの障害がひきおこされるとされています。

症状としては腹痛と血便がよくみられます。虚血性腸炎はS状結腸や下行結腸に好発することから、
腹痛は左下腹部や下腹部の痛みが多いのですが、横行結腸やそれよりも深部に生じることもあり腹痛はどの部位にも生じえます。
腹痛の程度は様々ですが、急性発症が多く、時に冷汗をともなうような強い痛みのことがあります。
同時に軟便がよくみられ、ときに鮮血便や凝血塊(赤暗色の血便)がみられることもあります。
また微熱や嘔吐を生じることもあります。

本疾患は臨床症状から推定され、内視鏡検査やCTで診断をします。
内視鏡では区域性病変となり、縦走するびらん、潰瘍が比較的特徴的です。

大半の方は、飲水・ゼリー食程度の上で自宅安静としても1週間程度で改善しますが、
症状が強い方では絶食の上、点滴治療を要する方がおられ、まれですが重症例(高度の壊死型・狭窄型)では手術が必要となります。

写真は当院で経験された虚血性腸炎の一例です。
急性期を過ぎて、腹痛などの症状がおさまってから内視鏡検査をしていますが、
S状結腸に縦走のびらん、潰瘍がみられます。

2020.01.06

腸管子宮内膜症①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

腸管子宮内膜症は、主にS状結腸・直腸の腸管壁に、子宮内膜様の組織が増生する疾患です。
症状としては月経痛、排便痛、下血などを呈し、
それらの症状は初期には月経周期に一致しますが、進行すると月経とは無関係に発現します。

大腸内視鏡では、粘膜下腫瘍様の壁外性の圧排所見がみられ、粘膜面に発赤、出血、びらんを呈することもあります。
臨床的には、大腸癌や他の粘膜下腫瘍との鑑別が問題となります。

治療は薬物療法と手術療法があり、軽症例では薬物療法(ホルモン治療)が第一選択となります。
ただし治癒するわけではないため、再発する例があり、薬物療法で症状が改善しない例や、閉塞症状が高度な例、
悪性疾患を否定できない例などでは手術となる場合があります。

以下の症例は、当院で経験されたS状結腸の腸管子宮内膜症の一例です。
病変部およびその周囲には内膜症によるひきつれがみられます。

2019.12.23

放射線性直腸炎①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

前立腺がんや子宮がんなどで放射線治療を受けると、放射線の通過経路に直腸があるため、
直腸炎をきたす場合があります(放射線性直腸炎)。
放射線性直腸炎には発症時期によって臨床像に違いがありますが、外来において問題となるのは、
主に照射が終了してから1~2年以降に発症する晩期障害です。
主症状は下血で、内視鏡検査では、直腸に拡張した毛細血管やびらん、潰瘍などの所見が認められます。
出血に対しては、主に内視鏡的な治療(アルゴンプラズマ凝固療法:APC)により、
直腸粘膜の新生毛細血管をレーザーで焼く治療をします。
重症例に対しては、高圧酸素療法が行われることもあります。
最近では標的臓器以外の周辺骨盤内臓器への照射を少なくした強度変調放射線治療(IMRT)や重粒子線治療、
前立腺がんに対しての小線源治療など、新しい放射線治療の選択肢もありますが、
それらによっても放射線性直腸炎は発生しうるため、
治療後に下血をされたことがある方は、放射線性直腸炎を疑って内視鏡の検査をすることをおすすめします。

写真は、前立腺がんに対する小線源治療の5年後に発症した放射線性直腸炎の一例です。
直腸に拡張した毛細血管が散見されます。

2019.12.17

肛門周囲膿瘍①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

肛門周囲膿瘍の多くは、皮下に膿のトンネルである二次孔を形成しますが、
膿瘍(瘻管)が歯状線より上方(深部)の括約筋間に膿瘍が広がっていくタイプのものが7%程度にあり(高位筋間痔瘻IIH)、
このタイプでは肛門周囲からは膿が出ず、肛門の奥深くの不愉快な感じや熱が続いたりなどの症状を呈します。
また肛門周囲の皮下に所見がない上に、一度の肛門指診では診断がつかない場合もあります。
以下の症例は、高位筋間膿瘍が直腸内に瘻孔を形成した症例です。
内視鏡で膿瘍の2か所から排膿しているのが視認できます。
瘻孔を形成すると、無症状で、採血上も炎症が検知できない場合があります。

2019.04.19

大腸ポリープ③(大腸内視鏡/大腸カメラ)

大腸内視鏡(大腸カメラ)の検査を受けられて、大腸ポリープを切除された方の中には、「ポリープがあったのに何も自覚症状がなかった」と言わわれる方がおられますが、大腸ポリープは、一部の種類のポリープを除き、ほとんどの場合において自覚症状がありません。

症状がでやすいポリープには、出血しやすいポリープ(大きくなったポリープや、若年性ポリープなど)や、粘液を出したりするポリープ(絨毛腺腫)がありますが、基本的には無症状とお考えになって差支えありません。またある程度進行した大腸がんであっても、出血や腹痛などの症状がでるまでには、相当の時間を要する場合があります。加えて、便潜血検査などの検査を用いたとしても、早期がんの50%、進行がんの20~30%は検知できません。

大腸がんは、現在最も多いがんです。それらの予防策を講じることは、生涯寿命のみならず、健康寿命の延伸になります。

大腸ポリープをより早期に見つけるためには、大腸内視鏡(大腸カメラ)を中心としたがん検診を、定期的に受けることが必要です。

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院長 岡田 和久

2019.04.17

大腸ポリープ②(大腸内視鏡/大腸カメラ)

大腸の腺腫性ポリープの最大の危険因子は、年齢(50才以上)および大腸がんの家族歴と言われています。

親兄弟が大腸内視鏡(大腸カメラ)を受けて、大腸ポリープがあると言われた方は、早めに検査を受けて頂いたほうがよく、特に大腸ポリープが多発している方が多い家系や、大腸がんの方が多い家系の場合には、家族性・遺伝性腫瘍(大腸ポリポーシス・リンチ症候群)のことがあるため、注意が必要です。

加えて、信頼性が高い海外論文により確実視されている危険因子には、赤身肉(特にウィンナーなどの保存・加工肉の過剰摂取)、高カロリーな食事習慣、肥満(運動不足)、過量のアルコール、喫煙があります。逆に、運動不足の解消などの生活習慣の改善により、発生率を低下させられる可能性も示唆されていますが、効果は限定的であるとも考えられています。また、よく考えられがちですが、食物繊維や便秘の解消により、大腸がんが予防できるかどうかについては、論文上否定的な見解が多数です。

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院長 岡田 和久

2019.04.16

大腸ポリープ①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

大腸ポリープとは、大腸の粘膜の一部がイボ状に盛り上がったものをいいます。

大腸ポリープは、腫瘍性(がん、またはがんになりうる素質のある前段階の良性ポリープ)と非腫瘍性(がんにはならないもの)に分けられます。切除が必要となるのは腫瘍性ポリープで、小さいうちは良性にとどまることが多いのですが、大きくなるにつれて(特に1cm以上)、がん細胞が発生してくる確率が上がるため、小さいうちに切除する必要があります。

欧米では、小さい段階で腺腫性ポリープを切除することで、大腸がんによる死亡率が低下することが示されています。日本のガイドラインでは6mm未満のポリープは、即座に切除せずに、経過観察する選択肢も許容されていますが、経過観察していく手間があること、観察中に増大していけば結局切除が推奨されること、患者さんが精神的な負担を抱えたままであること、小さなポリープが次の検査で発見できない可能性があることなどの理由から、患者さんのほとんどが、発見次第切除することを希望され、実務上は処置されています。

なお、大腸の腫瘍性病変には、いぼ状のポリープだけでなく、平坦型や陥凹型と呼ばれる、平たい形や、凹型の形のものもあります。

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院長 岡田 和久

2019.04.09

大腸がんの拾い上げについて(大腸内視鏡/大腸カメラ)

大腸がんの拾い上げ検査の代表的なものに、便の検査(免疫学的便潜血反応)があります。

大腸がんは、大きくなるにつれて、がんの表面が自然に崩れたり,蠕動による便の通過により物理的にこすられることで、少量の出血をきたすことがあります。これらの少量の出血は、目に見えないことが多く、それらを化学的に検出するのが便潜血検査で、大腸がんにおいては、肉眼的血便や腹痛などといった他の症状よりも、早い段階から陽性になるとされています。

便潜血検査は、楽で簡便であり侵襲のない検査ですが、進行大腸がんがあっても約30%程度は見逃されてしまいます。他方で、便潜血検査陽性の結果が出ても、必ずしも大腸にポリープやがんが存在するとも限りません。ただし、便潜血陽性の方は、そのうち1-2%の方に、がんが見つかることから、精密検査が強く勧められています。そして、厚生労働省は、精密検査として、最も精度が高い全大腸内視鏡検査を推奨しています。

本来であれば、不完全な便潜血検査よりも、はじめから全大腸内視鏡検査をすればよいのですが、残念ながら、死亡率抑制効果についての論文が不足しているため、現段階では対策型検診における1次検診とは位置づけられていません。加えて、検診費用の面から、費用対効果についての議論も踏まえる必要もあります。ただ、大腸がんの精密検査としての全大腸内視鏡検査の有用性は確立されつつあり、便潜血反応陽性の方の検診と、全大腸内視鏡検査による検診とでは、発見された大腸がんのステージが、後者でより早期であったというデータもあります。大腸がんは、早期発見されれば、内視鏡治療のみで治癒させることができ、内視鏡検査は大腸がん死亡率を低下させることが示されています。よって、症状のある方や、家族に大腸がん・大腸ポリープが発見されているような大腸がんのリスクの高い方は、便潜血検査のみに頼らず、内視鏡による検診、検査を検討する必要があります。

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2019.04.02

interval cancer/post-colonoscopy colorectal cancer(大腸内視鏡/大腸カメラ)

初回の大腸内視鏡検査(大腸カメラ)で病変が発見されなかったものの、1-10年後にがんが発見された場合、それらは、post-colonoscopy colorectal cancer(PCCRC)と呼ばれています。

実体としては、初回検査での見逃し、新しく急速に発生したがん、前がん病変あるいは早期がんの不完全切除(遺残)からの進展などが想定されています。海外の報告では、PCCRCは、女性に多く、盲腸・上行結腸の病変が危険因子とあります。そして前処置(下剤処置)が不十分であること、観察時間が短いことが見逃しの危険因子として指摘されています。

日本を代表する施設、検査医のみで行われた前向き試験においても、大腸のindex lesion(10mm以上の腺腫またはがん)の見逃しは、2.6%程度に認められ、部位としては深部結腸に多かったとの報告があります。

つまり、客観的に大腸内視鏡におけるポリープ発見能には、どこの施設の誰が行っても、一定の限界があると言わざるを得ない状況です。このため、所見や症状があって内視鏡検査を受けた方は、検査で全く問題がないとされたとしても、前記した現況を理解した上で、その後の定期的な経過観察を怠らないような態度が望ましいと考えられます。

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院長 岡田 和久

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