interval cancer/post-colonoscopy colorectal cancer(大腸内視鏡/大腸カメラ)
初回の大腸内視鏡検査(大腸カメラ)で病変が発見されなかったものの、1-10年後にがんが発見された場合、それらは、post-colonoscopy colorectal cancer(PCCRC)と呼ばれています。
実体としては、初回検査での見逃し、新しく急速に発生したがん、前がん病変あるいは早期がんの不完全切除(遺残)からの進展などが想定されています。海外の報告では、PCCRCは、女性に多く、盲腸・上行結腸の病変が危険因子とあります。そして前処置(下剤処置)が不十分であること、観察時間が短いことが見逃しの危険因子として指摘されています。
日本を代表する施設、検査医のみで行われた前向き試験においても、大腸のindex lesion(10mm以上の腺腫またはがん)の見逃しは、2.6%程度に認められ、部位としては深部結腸に多かったとの報告があります。
つまり、客観的に大腸内視鏡におけるポリープ発見能には、どこの施設の誰が行っても、一定の限界があると言わざるを得ない状況です。このため、所見や症状があって内視鏡検査を受けた方は、検査で全く問題がないとされたとしても、前記した現況を理解した上で、その後の定期的な経過観察を怠らないような態度が望ましいと考えられます。
目黒区、世田谷区、大田区、川崎市の胃内視鏡(胃カメラ)、大腸内視鏡(大腸カメラ)なら
自由が丘消化器・内視鏡クリニック
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2丁目9−6 Luz自由が丘5階 電話番号:03-6421-2852
院長 岡田 和久
過敏性腸症候群とは②(大腸内視鏡/大腸カメラ)
社会生活が排便状況によって制限されたり、トイレの場所ばかりに気を遣ったりする患者さんの場合、状態に応じて、治療で介入していく必要があります。
現在の世界的な診断基準は、Rome Ⅳ基準が用いられており、「最近3か月の間において、平均1週間に1回以上続く再発性の腹痛で、1排便に関係する、2排便頻度の変化と関連する、3便の形状(外観)の変化と関連する、のうち2つ以上認めるもの」と定義されています。
さらに、症状によって便秘型、下痢型、混合型、分類不能型などに亜分類されます。
10%くらいの方がこの疾患であるとされており、女性の方が多く、年齢とともに減少する傾向があります。(つづく)
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院長 岡田 和久
過敏性腸症候群とは①(大腸内視鏡/大腸カメラ)
いわゆる「突然のおなかギュルギュル」が繰り返しおこる場合には、過敏性腸症候群の可能性があります。
過敏性腸症候群とは、大腸内視鏡(大腸カメラ)などの検査で、腫瘍や炎症といった、目に見える疾患があるわけではないのに、腹痛や排便異常(下痢・便秘・あるいはその繰り返し)が数か月以上にわたって続く状態をいいます。この疾患は、腸炎とは異なり、体重が減ったり、血便がでたり、夜間に下痢がおきたりすることはなく、生命に関わることもありませんが、人によっては日常生活に多分に支障が生じ、生活の質の低下のみならず、経済的な生産性の低下をきたす場合があります。
ひどくなると、朝の通勤電車を途中下車し、勤務先まで各駅のトイレに駆け込むという方もおられます。そして、自分がむかう先の経路の途中にあるトイレを予めチェックしないと不安だという方もおられ、全国のトイレを貸してくれそうな施設を検索するためのアプリや、今いる場所から最寄りのトイレを探し出すアプリを利用している方もいます。(つづく)
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